湯木貞一 著
2013年5月刊
四六判/並製/344ページ
ISBN978-4-7660-0181-5
1982年に箱入り単行本として発売した、ロングセラー書籍『吉兆味ばなし一』の新版です。内容はそのままに、読みやすい四六判・並製の書籍で刊行いたしました。吉兆主人・湯木貞一さんが一生涯をかけて得た、「家庭の毎日のおかずが少しでもおいしくなる」知恵と技がつまった一冊です。
目次
春は春らしく
なすが出て夏がやってくる
ひやし煮しめ
焼どうふなど
冬の菜
卓上の春
魚を煮る
きゅうりの色なすの色
巻き焼きの上手な奥さん
黒いお椀、赤いお椀
お餅とふろふきとあずき
きすで二つ三つ
お弁当いろいろ
真夏の天ぷら
秋さば四題
おじやと雑炊
わかたけとのっペい汁
うなぎの蒲焼を買ってきたら
吸物と玉子どうふ
早春のこんだて
梅椀わかたけ椀
鯉こくと柳川なべ
初秋と野菜とはもと
庖丁かげん
あとがき 花森安治
帯推薦文
「工夫して 心ととのえ 己が手に 花鳥風月 みな料理なり」 と詠まれた貞一老。
料理と器としつらえ、主人のお人柄は、そこに一つになっていました。 味覚だけにとどまらない、本当においしい料理でした。
語りの奥ゆかしさに、一つの道を極められた白吉兆翁の豊かな心を、偲びます。
表千家家元 千 宗左
著者
ゆき ていいち
1901年神戸市生まれ。高等小学校卒業後、実家の料亭「中現長」で働き、1930年、大阪市新町に料理屋「吉兆」を開店。生涯をかけて日本料理にたずさわり、日本料理を文化として総合芸術の域にまで高めたと評価され、1981年に紫綬褒章を受章、1988年には料理人としてはじめてとなる文化功労者に選出される。1997年逝去。
・吉兆の「吉」は、正しくは、下が長い「土」に「口」です。